1. できること・できないこと
先に、できないことから書きます。Stilo は Git クライアントではありません。ブランチの作成、マージ、履歴の閲覧、差分の表示には対応しません。リポジトリを clone してローカルに全体を持つこともしません。本格的な Git 操作が必要な方には、Working Copy などの Git クライアントをおすすめします。
できるのは、リポジトリにある Markdown ファイルを「開いて、書いて、保存する」ことだけです。
自分の、または所属 Organization のリポジトリを、ブランチとフォルダごとに見る
.md .markdown .txt を開いて、いつものエディタで編集する(縦書きプレビュー、ルビ、書き出しもそのまま)
コミットメッセージを付けて GitHub に保存する(1 ファイル 1 コミット)
他所で先に更新されていたら知らせる。黙って上書きしない
一度開いたファイルはオフラインでも続きを書ける
ブランチの作成、マージ、履歴、差分、ファイルの削除と改名、画像などバイナリの編集(一覧には出ますが開けません)
対応サービスは GitHub(github.com)です。GitHub Enterprise Server、GitLab、Gitea には対応していません。
2. こんな人に
Zenn など、GitHub 連携で記事を書いている人。通勤中に推敲して、その場でコミットできます。
README やドキュメントをリポジトリで管理しているチーム。誤字ひとつの修正に Mac を開かなくてすみます。
小説や脚本の原稿を GitHub で版管理している人。縦書きプレビューとルビは、リポジトリのファイルでもそのまま使えます。
逆に、OneDrive・Google Drive・Dropbox・Box にあるファイルを編集したいだけなら、この購入は不要です。各社の公式アプリを入れれば、Stilo は「ファイル」経由で無料でそれらを開けます。
3. 始め方
書類ブラウザ(最初の画面)の右上にあるブランチのアイコンをタップします。購入前はリポジトリ連携の購入画面、購入後はサインイン画面が開きます。
GitHub でサインインする
アクセス範囲を選びます。プライベートリポジトリも使うなら「repo」、公開リポジトリだけなら「public_repo」。あとから変えるにはサインアウトしてやり直します。
「GitHub でサインイン」を押すと、8 文字のコードが表示されます。タップでコピーできます。
「GitHub を開く」で Safari が開きます。GitHub にサインインし、コードを入力して「Authorize Stilo」を押します。
Stilo に戻ると、自動的にリポジトリの一覧になります。
アクセストークンを貼り付ける
Safari での操作ができない環境や、GitHub Enterprise Cloud で管理されているアカウントでは、サインイン画面の下段に fine-grained personal access token を貼り付ける方法も使えます。GitHub の Settings → Developer settings で、対象のリポジトリだけを選び、権限は Contents の Read and write を付けて発行してください。
4. 開く・書く
リポジトリを選ぶと、既定のブランチのルートが開きます。右上のブランチ名をタップすると別のブランチに切り替えられます(作成はできません)。
フォルダを辿って、.md をタップすると開きます。画像などの開けない種類は薄い色で表示されます。
エディタでは、ファイル名の下に osprey74/stilo @ main のようにリポジトリとブランチが表示されます。ファイル名の変更はできません(リポジトリ側で行ってください)。
書いた内容は端末に自動で保存されます。GitHub に送られるのは、あなたが「コミット」を押したときだけです。
1 MB を超えるファイルは開けません(GitHub の API の上限です)。.github/workflows フォルダの中は読み出し専用で開きます。
5. コミットする
右上の「コミット」を押すと、メッセージの入力と、コミット先(リポジトリ・ブランチ・パス)が表示されます。
「コミットする」で GitHub に送ります。完了すると「コミットしました」と表示され、ボタンは押せない状態に戻ります。
コミットしないまま「戻る」を押すと確認が出ます。「コミットせずに閉じる」を選ぶと変更は端末に残り、一覧にオレンジの「未コミット」が付きます。次に開いたときに続きから書けます。
コミットは常に 1 ファイル 1 コミットです。複数ファイルをまとめて 1 つのコミットにすることはできません。
6. 他所で更新されていたら
あなたが開いたあとに、同じファイルが GitHub 側(Web や別の端末)で変更されていると、コミットは止まり、次の 3 つから選ぶ画面になります。Stilo が勝手に上書きしたり、勝手に混ぜたりすることはありません。どれを選んでも、あなたの編集は失われません。
リモートを見る — 自分の版と GitHub 側の版の全文を切り替えて読めます。行ごとの差分表示ではありません。見終わったら 3 択に戻ります。
自分の版で上書き — GitHub 側の変更を捨てて、自分の版をコミットします。
自分の版を別名で保存 — 自分の版を ファイル名-20260921-170509.md のような別名で新しくコミットし、元のファイルは GitHub 側の内容に揃えます。両方が残るので、あとで Mac などで見比べて統合できます。
7. オフラインのとき
一度開いたファイルは端末に保存されているので、機内モードでも開いて書き続けられます。最新版が取れないときは「保存済みの版を開きました」と知らせます。フォルダの一覧が取れないときは、端末に保存済みのファイルだけを並べ、画面の下に「オフラインです」と表示します。
オフラインではコミットできません。ネットワークが戻ってから「コミット」を押してください。それまで変更は「未コミット」として端末に残ります。
8. アクセストークンとプライバシー
GitHub から受け取ったアクセストークンは、端末の Keychain にのみ保存されます。Stilo の開発者を含む第三者に送信されることはなく、送信先は GitHub(api.github.com)だけです。中継するサーバはありません。
サインアウト(一覧右上の人のアイコン)すると、トークンと、端末に保存していたファイルの複製が削除されます。未コミットの変更があれば件数を確認したうえで消えます。GitHub 側で Stilo の認可を取り消すには、GitHub の Settings → Applications → Authorized OAuth Apps から Stilo を取り消してください。
詳しくはプライバシーポリシーをご覧ください。
9. 価格と Stilo Pro との関係
リポジトリ連携は買い切りです。サブスクリプションではありません。価格は 700 円(日本の App Store)。お住まいの国によって金額は異なり、購入前に App Store の画面で表示されます。一度の購入で、同じ Apple ID のすべての iPhone / iPad で使えます。
Stilo Pro とは別の商品で、どちらか一方だけでも購入できます。Pro の機能(縦書きプレビュー、ルビ、ページ換算、PDF 書き出し、テーマとフォント)はリポジトリのファイルにも効きますが、リポジトリ連携を使うために Pro は要りません。
10. よくある質問
Organization のリポジトリが一覧に出ません
Organization が第三者の OAuth App を制限していることがあります。Organization の Settings → Third-party access で Stilo を承認するか、管理者に依頼してください。公開リポジトリだけの範囲(public_repo)でサインインしている場合、プライベートリポジトリは出ません。
「このファイルは大きすぎて開けません」と出ます
GitHub の API がファイル単位で扱える上限が 1 MB です。1 MB を超えるファイルには対応していません。
.github/workflows の中のファイルが編集できません
そのフォルダの書き込みには GitHub 側で追加の権限(workflow)が必要です。Stilo は要求しないので、読み出し専用で開きます。
「GitHub の利用制限に達しました」と出ます
短時間に多くの操作をすると GitHub 側の制限にかかります。表示された時刻以降に再度お試しください。
Device Flow のコードを入れたのに、アプリが進みません
GitHub 側で「Authorize Stilo」を押したあと、Stilo に戻ってから数秒かかることがあります。コードの期限(15 分)が切れた場合は、もう一度「GitHub でサインイン」を押してください。
GitHub 以外(GitLab、自社サーバー)には対応しますか
初版は GitHub のみです。要望が集まれば検討します。admin@stilo.osprey74.com までお知らせください。